某月某日!!

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ども、コバチヨです。

 

■映画「イエスタデイ」

 

www.yesterdaymovie.jp

 

地元の映画館で、一日一回しか上映されていなかったため、そろそろ上映終了になりそうだなと、駆け込みで観に行ってきた。

 

長年シンガーソングライターとして鳴かず飛ばずだったジャックが、帰宅途中、交通事故に遭い、目覚めてみると、ビートルズが存在しない世界になっていたというところから物語が始まる。(これを書いてしまったらネタバレだよな。この設定に尽きる映画だから)

SFじみた始まり方でどうなるのか、映画が始まった時は内心ドキドキしたものの、全編にわたりずっと、ビートルズの曲は最高なんだという事を、上映時間いっぱい使って観るものに訴えかける映画だったし(なんとなくだけど、カットされた音楽シーンが多そうではある)、それ以上でもそれ以下でもなかったという感じ。
映画自体に、希求力があるかというと、見た直後はあんまりそうとも思えなかったのだが、不思議とこの映画を見た後にビートルズの曲を聴きたくなるので、「ビートルズを聞いてくれ!」という制作側の意図は自分にもちゃんと伝わっていたのだなと家に帰ってから気づいたものだ。

この映画を見ると、ビートルズの曲が聞きたくなる理由はいくつかあって、主人公のジャックを演じたヒメーシュ・パティシュの歌は、上手いとはいえないけれど、初期のビートルズを彷彿させる元気な感じが全編にあるのが一番の要因なのかもしれない。
歌詞を効果的に聞かせるための場面場面の仕掛けが本当に素敵だったのもある。
ジャックが、交通事故から回復してカフェで友人たちに「イエスタデイ」を歌う場面だとか、自主制作盤を作るためのレコーディングの様子、CD製作のためにリバプールを訪れてビートルズの楽曲にちなんだ場所を訪れるシーンなど。

そして、ロシアのライブハウスの様子、飛び入りライブをしたウェンブリースタジアムの様子など、ライブの熱狂ぶりがとても楽しそうで、もっともっとライブシーンを見たかったな。

 

それ以外のこの映画のいいところは、出てくる人が大体”いい人”だったという事だ。
特に、ライブの前座をオファーするべくジャックの家にやってきたエド・シーランが無茶苦茶いい奴で、ファンでもないけど好きになってしまったもんな。
映画の中で、辛辣なことをマネージャーから沢山言われる役なのをわかって、よく映画出演に応じたと思うし。(エドの前にオファーをしていたミュージシャンがいたものの、断わられてしまった結果、エド・シーランになったというし)
ほかにも、ジャックの友人の一人で、ジャックのローディーになるロッキーも愛嬌があって憎めない奴だし、ヒロイン役のエリーの喜怒哀楽の出し方が心を揺さぶられたし、映画が進むにつれて可愛くなっていくのが本当に切なかったなぁ~。


実は、不満が結構残った映画ではあるのだけど、映画を見た後、本当にビートルズが聞きたくなるので、ビートルズを知っている人、ビートルズが気になる人にはおすすめしときます。