夕方にスーパーに行くと、人気のアイスがほぼ売り切れていてうろたえる。
ども、コバチヨです。
■ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
火炎放射器をぶっ放し声高に笑うレオナルド・デカプリオの顔のアップが映る予告編をたまたま見て、気になってしまったので見に行ってきた。
西部劇の人気スターとして輝いていた時期もすっかり過去のものとなり、今やドラマのゲストだったり、悪役の依頼しかやってこないリック・ダルトンと、常にリックと行動を共にするスタントマン兼付き人のクリフ・ブース、当時の人気監督であるロマン・ポランスキーと結婚し、リックの住む家の隣に引っ越してきた新進女優であるシャロン・テートの1969年の2月と8月のとある日の出来事を描いた映画だ。
1969年のロサンジェルスの街並みや当時テレビで放送されていた西部劇や戦争もののドラマなどが見事に再現されていたりもするのだけど、それでも印象に残るのは、カメラが回っていない時の3人の、なんてことないシーンだったんだ。
シャロン・テートが映画館で映画を観るシーンと、リックとクリフが二人でリックの出演したドラマをビールを飲みながら観るシーンに象徴的だけど、人気者と落ちぶれつつある俳優の対比が残酷なくらい描かれているものの、その対比があるからこそ、リックとクリフの仕事上のパートナーだけではすまされない、不思議な関係性が浮かびあがる映画になっていて、思い通りにリックが売れなくて、どんどん落ちぶれてゆく寂しい感じもするのだけど、全体的にはなぜだかほんわかした気分にさせられた。
また、ほぼ全編でラジオ局の放送音源をBGMとして使用していて、車で移動するシーンとともに効果的に使われており、場面の切り替えもやたらと多く感じられるため、約3時間の上映時間だったけれど、意外にあっとういうまに終わってしまった。
劇中、ブルース・リーやマンソン・ファミリーの女の子たちも出てくるものの、あくまでも時代を彩るものの一つとして出てくるだけだったけど、ブルース・リーの場面は見た目といい、動きといい、とても似ていて笑うしかなかった。あのクリフに向かってまくしたてるシーンは、吉本新喜劇のコントのようでもあった。
映画に何かを求める人にはおすすめしないけど、ぼんやりと映画の世界に引き込まれていたいという人には本当におすすめする。
あと、リックと8歳の女優さんが椅子に座って会話をするシーンも見もので、8歳だけど、中身は60歳大御所女優のような風格さえあった。ジュリア・バターズちゃん、良かったな。