マスク会食の様々な所作を点数化し、競技化したら面白い気がする。
ども、コバチヨです。
■２０２１年６月２回目の近況
先月の終わりから前歯の痛みが止まらなかったので、今月から歯医者通いをしている。
もともと、歯の事には無頓着だったし、自分の両親も４０代にしてすでに歯抜け状態だったこともあり、年齢的に歯を抜く羽目になるのだろうなと諦めて行ったのだけど、まだ歯を抜くかどうかはわからないまんま。早かれ遅かれ判断される予定なんだけど今のところ今後どうするのかの話が医師から出ていないのでモヤモヤしながら通っている。治療のおかげか、前歯の痛みは大分軽減されて夜中に歯の痛みで眠れなくなるといったことは無くなったけれど、身体の持続的な痛みがあると、深夜ラジオを聴く気力も削られ否応なく痛みと対峙させられるものなのだな。このことは勉強になった。そんなわけで年を取ったらどんなふうに構えて痛みと対峙するか対策を考ないとな。
ずっと先もだろうけど、相変わらず基本家に居る暮らしは変わらず、コロナ前なら大して遠く思っていなかった小田原さえも、大阪や広島位の遠い場所に感じられるようになっており、熱海なんかユーラシア大陸の真ん中くらいの感じにさえ今は思う。
熱海の観光地らしいにぎやかな商店街を通り抜け、だらだら歩いて熱海の生活者の暮らしを支えているであろうマックス・バリュを通り過ぎ、更に熱海城まで歩いて海岸沿いを歩いて帰ってくるという、散歩みたいな熱海の回り方が個人的に大好きなのだ。熱海で遊べる人は大いに遊ぶべきだ、ただ自分は大いに遊ぶお足も気力もないだけなんだ。
今月は先月から読んでいた本を何冊か読み終える事が出来た。
〇原武史「松本清張の『遺言』」（文春文庫）
松本清張の遺作である「神々の乱心」をめぐる考察と「昭和発掘史」のざっくりとした紹介が収録されているんだけど、肝心の「神々の乱心」を読んでいないので何とも言えない。（なんで買ってきたんだと突っ込まれても仕方がない）
「昭和発掘史」は読ませるノンフィクションものとしては屈指の本だし、この本に登場する数多くの人物の描かれ方が非常に詳しく、売れっ子作家なのにどれくらい資料を集めていたのか計り知れない 位の情報量なので戦前の昭和の事を知るならとてもいい本だと思っている。NETFLIX、もしくは映画化したら面白いと思うのだけど、題材が題材なだけに許可を取れないだろうし、難しいかな？
〇松原正剛「１７歳のための世界と日本の見方」（春秋社）
とある大学の１年生向けの講義を書き起こし書籍化したもの。
近世以前の、日本の文化の推移とヨーロッパ諸国の文化の推移を超駆け足で追っているのに、ザックリとわかりやすく説明してくれて、高校の日本史と世界史の勉強をする前にこれを読んでいたらテストの点数をもっと取れかも知れないなと思う。
〇田中小実昌「世界酔いどれ紀行ふらふら」（知恵の森文庫）
戦後に翻訳家、小説家、エッセイストとして活躍した田中小実昌さんの旅行エッセイ集だ。旅行記というよりは、滞在記と言った方がよさそうな、旅先でのまったりとした過ごし方、美味しそうな食事、はしご酒、あてもなくバスに揺られる等、ゆるい時間に身を任せたスタイルは堂に入っている。
それと本に関しては、ノンフィクションライターの立花隆さんが亡くなってしまったんだ。自分の世代にとっての立花隆さんというと、テレビの特番の人というか、令和の時代に跳梁跋扈する猫好きアピールをする有名人の先駆という印象が強く、肝心のノンフィクション作品を読んだのかというと、何年か前に読んでいたんだった。
読ませるノンフィクションとしての「日本共産党の研究」はフィクションを上回るエピソードも多く、昭和はいつだって恐ろしいもんだと唸ったわけだけれど、日本全国人手不足の現在では到底できなそうな大規模なチーム編成で挑んだ「田中角栄研究」の詳細な調べっぷりと、田中角栄内閣への煽りっぷりは若さと充実した気力体力が無いと到底できやしない仕事だったと思うので、今後読み継がれるべき本なのかも。60年代から７０年代に盛り上がったアメリカ・ニュー・ジャーナリズムを日本に輸入しようという気概も感じられるから。
俺の昭和が消えてゆくのさ。
音楽は、NTSラジオを適当に聴いている。
ジブリ音楽のLPなどをリリースしているLight In The Attic Recordsの番組があって、昨日ガリガリ君を食べながら聴いていたら、フィッシュマンズの「Baby Blue」が流れてきて、おいら涙がちょちょぎれてしまったんだ。年を取ってから聴く「Baby Blue」がとても心に沁みやがる。
聞いていた状況と、どんよりとした陽気とビシっと整いすぎていたからさ。
そんな感じでーす！
