某月某日!!

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さむいですやーねー。

 

ども、コバチヨです。

 

■今月のポパイとブルータス11/15号

生涯で一番好きな映画は何ですか?という問いに相変わらず答えることが出来ない。

 

今までの自分にとっての映画は、休日の時間つぶし目的であったりとか、家族に連れられて観に行くもので、強い意志を持って映画館に行くことがそんなに無かったからだ。

ただ、人生も折り返し地点を過ぎてしまったし、自分の見たい映画をもっともっと見に行かないとなとは思っている。

自分の人生もいつまでなのかわからないけれど、気づくとあっという間に終わるだろうし、それ以前に、自分が生きられなかった誰かの物語を見る時間もとても限られているのだから。

 

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映画特集のポパイとブルータスを買ってきたので書いてみる。

 

両方に、黒沢清さん、池田エライザさんと今年話題の映画監督が登場しているし、誰かと語り合おうにも何がどんな原理で起こってるのかを誰かに上手く説明しづらいシーン満載の先月話題になっていたクリストファー・ノーラン監督の新作「TENET」の話題が上がってきてしまうのはやむを得ないし、雑誌製作時期のこともあってなのか「鬼滅の刃」の”鬼”の字も出てこないわけだけど、両方とも映画のイヤーブック的なまとめ方をしているので、 今年の映画で面白かった映画って無いのかなーという人には買って損のないものになっていると思う。

ポパイの方に関しては何の映画を見ていいのかゼンッゼンわからないという人のための映画カレンダーまで用意されているのだからすさまじい映画愛を感じてしまう。ちなみにポパイの映画特集の常連である俳優の東出昌大さんは今回登場していない。

 

ブルータスの映画特集で面白かったのは、映画プロデューサー・奥山和由さんの談話で、神代辰巳さん、藤田敏八さん、五社英雄さんのエピソードを読んで、令和の時代じゃお目にかかれなそうな、刹那に生きている様を露わにし、生き様として堂々としている感じに驚いた。3人が活躍していた時代は約40年位前だと思うんだけど、もっと大昔に生きてる人たちの話だと思ったよ。生きている間に戦争を通過し、生きるか死ぬかが常にチラついていないとできないふるまいだから。

 

 

黙示録 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄

黙示録 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄

  • 発売日: 2019/10/10
  • メディア: 単行本
 

 聞き手が、春日太一さんなのか!

 

ポパイの映画特集で面白かったのは、この特集のメインコンテンツといっても過言ではない「スティーブン・スピルバーグを見ればもっと映画を語れるようになる。」というページだ。図解もわかりやすく、スピルバーグの人脈をサッカーのポジションで見せるとは!黒沢清さんが語るスピルバーグフィルモグラフィーも詳しくてスピルバーグ作品を見てみようかという気持ちにさせる。(黒沢さんの「スパイの妻」じゃないのかよ!)

それといろいろ映画ベスト10も面白く、VHSでしか見られない映画ベスト10は手ごわすぎた。中でも「美味しんぼ」が映画化されているとは思いもよらず、しかも山岡士郎佐藤浩市海原雄山三国連太郎(1996年の作品ながら今見ると元気ハツラツなお爺さんだったのか!当時からヨボヨボしてる気がしていたけれど)という本当の親子共演だったんだなー。

 

特集以外のページで良かったのは、ブルータスだと広告記事だけど「MY FAVORITE THIGS」のページ。さらば青春の光の森田さんと森田さんたちの事務所・THE 森東にいる”会長”という名前の猫の写真が良かった。YOUTUBEチャンネルでおなじみのTHE森東の事務所での撮影だと思うんだけど、空気感がまるで違う。写真家ってやっぱりすごいな。

別冊付録の「泣ける山手線。」のエッセイも良かった。岡本仁さんの上野駅の話、上野駅中央改札を出て振り返ると上に猪熊弦一郎さんの壁画がある事を自分も岡本さんのエッセイを読むまで全然知らなかった!いつになるかわからないけれど、上野に行く時に見てみようと思う。

 

ポパイの特集以外のページで良かったのは、「シティボーイズの憂鬱」。

自分も「TENET」を見たけれど、映画の始まりから最初まで何がどうなっているのか自分の言葉で説明するのが難しい映画だったこともあって、見た後に感想を書こうとしてみたものの、「わからないけど、面白かった」という事しか書けなかったので、映画を見た後に見た数々のYOUTUBEの感想・解説動画に、己の知識量の足りなさにがくぜんとしたし、自分にはクリストファー・ノーラン作品はまだ早かったのではないかと思い悩む日があった位だったから。

 

 

というわけで、

次のブルータスの特集は「物語る、日用品」

そして、次のポパイの特集は「ガールフレンド」