某月某日!!

日常のこと。音楽、本、散歩のことなど

雑誌のこと

あつい。

 

ども、コバチヨです。

 

■今月のポパイ

 

magazineworld.jp

 

「ぼくの好きな音楽。」特集。

特集と連動したプレイリストをspotifyで絶賛公開中。

open.spotify.com

 

雑誌で音楽を聴いてもらうための付録というと、ペラペラのソノシートだとかCDの付録が付いていた事も遠い昔。今じゃ、プレイリストの公開で完結する時代になってしまったんだなと思うと感慨深い。

昔は、ソノシートと、ソノシートを聴くための紙製の簡易レコードプレイヤー・キットとセットになっていたりもしたけれど(ドラえもんのキャラクターがプリントされてるやつとか)、これからの時代、子供の読む雑誌には物理的に音楽を出す装置の付録じゃなくて、音楽を作るためのプログラミングを書けるようになる冊子みたいのが付くようになったりするんだろうか?なんかそれもカッコいいな。(脱線)

 

冒頭は、「スチャダラパーと日曜日」から始まる。スチャダラパーのライブを観に行くという設定のファッション写真なんだけど、これからやって来る梅雨の季節に活躍しそうなレインウェアや、防水ウェアを紹介しているんだけど、魅力的。

機能性重視のポパイが、無印の雨カッパを紹介してくるとは思いもよらなかった。自分のサイズにはさみでカットできる仕様も気楽でいいね。

www.muji.net

それと、ゴアテックスジャックパーセルコンバースのスニーカーって、攻めたデザインのものばかりが目立っていて、機能性で攻めたスニーカーというのをあんまり知らないので斬新だなと思った。今後、こういう方面で攻めてくることもあるのかな?

converse.co.jp

 

 

次に「ビーシティボーイズ」というページになるわけだけど、ビースティーボーイズの服装にインスパイアされたファッション写真が続く。ビースティーボーイズも、最初は友達の家にたむろする悪ガキみたいな恰好だったりするけど、細身のスーツ姿だったり、道路整備員か何かの制服など、新しいビジュアルが出るたびに、日本の音楽グループがパクるみたいな事象もかつてはあった気がする。

数多のヒップホップグループが80年代から現代にいたるまで、時代時代のファッションアイコンになっていったわけだけど、ビースティーボーイズの服装が良かったのは、キンキラキンのブリンブリンが正直コスプレになってしまった諦めから来てるのかわからないけれど、あんまり奇を衒ってるわけでもない、シンプルでありきたりの服装なのに、いつもキマッてるのが良かったからなのかなぁ~。3人おそろいの無地のシャツとズボンのサイズ感など絶妙だった気がする。

そういう意味では、ビーシティボーイズは服装の中に、色が散りばめられてやや過剰な感じもするんだけど、皆シャレオツ。

まぁ、若い頃に音楽を沢山聞いていた人には懐かしいだろう、今は亡きCDショップ・WAVEのロゴTシャツをサラッと着てるあたりとか。

90年代中盤あたりというと、HMV,タワレコ、バージン・メガストアとWAVEとあったけど、なぜだかWAVEだけは、敷居が高い印象があったな。

 

「マイクDの音のいい部屋に潜入!」では、ビースティーボーイズのメンバーである、マイクDのパーティールームとスタジオが紹介されている。サーフィンを楽しむためにマリブに移住した事もあってか、パーティールームの白と青と基調としたインテリアが素敵。壁一面のコーナーソファが良かった。日本の建物の規格では到底無理そうな幅広なソファ、羨ましい。

 

「ぼくの好きな音楽。」では69人に好きな1曲を教えてもらってるんだけど、1曲って、相当厳しい気がする。無人島にもっていく10枚とかならわかるけど、1曲って、厳しいなぁ~。69人の好きな1曲も紹介されているんだけど、どんな環境で音楽を聴いているのか、もちらほら写真が載っていて、それもとても楽しいんだよね。

リビングにオーディオセットを構えて音楽を聴く人もいるし、作業中にスマートフォンで音楽を聴く人もいるし、音楽をめぐるメディアの変遷はここ50年位で目まぐるしい変遷をしてきているから、バラつきが面白い。それにしても、昔だと、仰々しいオーディオセットというのがある種のステイタスだった気もするけど、そういうのもどんどん無くなっていくんだろうな。

 

「あの人のプレイリスト。」は、10人に様々なシチュエーションに合いそうなプレイリストを作ってもらっている。オアシズの大久保さんが紹介する”羽生結弦”をその気にさせるプレイリスト。”があるけれど、いろんなジャンルがごった煮状態で、ただならぬAMラジオ感があって、その文章と相まって、爆笑してしまった。お茶の間で女性週刊誌を読みながら聴くのにふさわしいBGM集みたいで、無性に何かがこみ上げてきてしまったんだ。

みうらじゅんさんの”新入生に送る、無性に寂しくなるプレイリスト。”は、聴いているうちに淋しくなるというよりも、淋しくならない方がおかしいと言わんばかりのプレイリストで、童謡の赤い靴とか反則だな。ただ、みなとみらいなどで運行されている赤い靴バスの運転手の人は、仕事中、延々とあの曲を聴く羽目になると思うんだが、何とも思わなくなってしまうものなんだろうか?

 

「街のミュージックステーション。」では、巷の音楽スポットを16軒紹介している。

名曲喫茶ライオンは欠かせないけれど、クセのある音楽を流す飯屋というのもあるね。神田小川町にある人気のうどん屋・丸香じゃ、ジミヘンがエンドレスで流れるのか。

 

「大根さん、’90年代の日本の名盤、教えてください!」では大根仁さんに、12枚の90年代の名盤を紹介してもらってるんだけど、高校時代から浪人時代に良く聴いていたアルバムばかりでかなり動揺している。選に漏れたアルバムについても昔一杯聴いたし、びっくりだ。それにしても、フリッパーズ・ギターの「ヘッド博士の世界塔」がspotifyにあるのは驚いたな。サンプリングで楽曲を作られたこともあって、リリース直後も廃盤になるんじゃないか?みたいな噂があったからなー。

 

「何でも聴いてやろう」は、小田実さんの本「何でも見てやろう」じゃないけれど、世界各国の音楽を紹介してる。自分はつくづく音楽に詳しくないと思ってるけど、ダンスホールの”スレンテン”というリズムは、カシオトーン(エレクトーンの商品名ね)に内臓された「ロック」というリズムパターンだったのだなー。カシオトーン、偉大過ぎて何も言えねぇ。他にも、インドにおける音楽事情のページが結構驚だった。インドにUSインディー的な音楽を演奏するロックバンドがいるとか、全然想像つかないからな。

 

最後は、せきしろ、BOSEさんコンビの”俺が紅白のプロデューサーならこうするね!”なんだけど、昭和の歌番組、と格闘技ネタと、Mステネタ、ワイドショーネタで盛り上がるって、紅白そっちのけになっていて笑った。シャンプー復活説も笑ったな。たしかに、カラオケのCDと簡単な機材を持って、小さなライブハウス回ってライブ活動してそうだよな。

 

連載ページというと、対談コーナーは、映画監督の園子温さんが登場。今では映画監督として有名だけれど、90年代の頭位の園さんのイメージというと、得体の知れないムーブメント「東京ガガガ」の主要人物だったんだな。あれ、何だったんだろう?

坂口恭平さんの連載は今月号で最終回。高知県にある『たばZ』という駄菓子屋を経営している二人の兄弟(11歳と7歳)の『たばZ』の経歴が記されてるんだけど、これが面白かった。フェイスブックページもあるようで、子供ながらも広報活動もぬかりなく、いっぱしの商売人という印象。

 

来月号は「シティボーイのショッピングリスト’18」だ。何をおすすめしてくるんだろうなぁ~。