某月某日!!

日常のこと。音楽、本、散歩のことなど

雑誌のこと

ジャンクフードの罠にまんまとかかるこの頃。

 

ども、コバチヨです。

 

■今月のポパイ

magazineworld.jp

「映画とドーナツ」特集です。

 

グレン・オブライエンさんが亡くなってしまったんだな。

2012年のリニューアルから最終回まで、読むのが楽しみだった「how to be a man」の連載だったんだけど、本人も2012年10月号のニューヨーク特集に登場していたんだな。掲載されていた写真の服装はグレンさんの同年代が到底しないような洒落たもので、白のボタンダウン、明るい緑色のボトムスに白ソックスに白いモカシンの組み合わせで涼し気な装いだったんだ。

連載は、辛辣で苦笑いすることも度々だったけど、悪口を軽いタッチで描いてもあんまり嫌にならない文章だった。自分が子供のころに読んだ戦中世代の辛口コラムニストが書きそうな辛辣さに通じる文章だからなのかもしれないけれども。

半年以上前になりますが、ご冥福をお祈りします。

 

今月号は、夏服から秋冬服へ本格的に衣替えの時期という事もあって、ファッション写真が結構載っているんだけど、だぼっとしたミドル丈のアウターと太めのストレートパンツがいい。90年代みたいなだぼっとしたスタイルがメンズではトレンドなのかな?それと、27ページにチラっと載っていた透明な携帯用ラジオカセットプレイヤーがおもちゃぽくて可愛いなぁ。ワイドFM対応はありがたいな。

http://www.biccamera.com/bc/item/3660876/

 

というわけで特集の事なのだけど、10の映画のトピックとブックインブックになっているドーナツハンドブックがあります。ドーナツハンドブックの表紙がザ・シンプソンズの1コマなんだけど、鮮やかなグレーズがかかったドーナツが目に付く。中身もそんなドーナツ多めなのだ。日本的な砂糖がたっぷりかかったドーナツもあるけれど、なんで日本の食べ物って、欧米の食べ物と並列させると、とても地味に映るのだろうか。

 

冒頭を飾るのは47人に聞いた『僕の好きな映画。』だ。

戌井昭人さんが紹介する「カッコーの巣の上で」の話を読んでいて無性にフルーツガムが食べたくなるので困る。きっと社会派映画なんだろうけど、フルーツガムが美味しそうに見えるって、気になるなぁ~。

ロバート秋山さんの「ランボー/怒りの脱出」の秋山さんの子供のころの思い出話も良かった。写真のチョイスがツボです。

ベッド・インの二人が紹介する「私のスキーに連れてって」の話はざっと活字の並びを見ると、昔のオヤジ週刊誌の後ろの方に載っていた女子大生が集まってワイワイ世間話する記事を読まされている気分になった。きっと、平野ノラでも同じ気分になっていたかもしれないけれども。。。

と、最初の方を書いてみたけれど、映画を見た時の思い出だとか、映画の分析だとかおすすめする映画の事を各人がそれぞれの言葉で書いているんだけど、イチイチ楽しい。

『35年の時を経てブレードランナー再び。』では、「ブレードランナー」を紹介。学生時代、SF映画を見ている人が多かったので、当時見てなかった自分はいた心地がせず正直キツかった思い出がある。数年前に見る機会があったのだけど、「攻殻機動隊」的な無国籍的な風景だとか、根底に漂う退廃的な雰囲気だとか、物語がどんなものだったのか頭には入ってこなかったものの、映像から発せられる情報量の多さに自分の脳みそが全然追いつけなかったという記憶がある。

師岡とおるさんの4コマ、昔、どんな漫画の主人公も原哲夫先生風に描く遊びというのが流行っていたのを思い出した。(年がバレバレ)

PRのコーナーもあるんだけど、強力わかもとってどこに出てきたんだろうか?

『この秋、SFが気になる!』では映画監督・黒沢清さんが9つの質問に答える形で作品を紹介してくれる。

『リンチとドーナツ。』でようやくドーナツ登場。ドーナツの大物感たるや(違)

ここではテレビドラマ「ツインピークス」の事を取り上げているんだけど、これも当時自分は見事にスルーしていたんだよな。テレ朝で放送されていたと記憶しているんだけども、あやふやだ。それと、「ツインピークスリターンズ」が見られるのはWOWOWだけ!って、なんだか、地上波テレビの特番で放送してたドラマの続きはWOWOWで!みたいな気分になってしまった。。。

『マイ・ベスト・ジブリ』では、スタジオジブリ9作品の思い出などを9人の有名人に聞いている。ジブリ作品って、ダイナミックなシーンも素晴らしいが、どっちかというと、日常生活のちょっとしたシーンにこそ、幸せを感じられてほっとさせられたり、笑わせてもらう事が多くてそっちの方が自分は見入ってしまう。

『観よう見ようと思っていたのだけど、ジム・ジャームッシュトム・フォード。』では二人の作品を比較、紹介。

北野武ビートたけし、映画を語る。』では大根仁さんが北野武さんにインタビュー。自分が北野さんの話を何かの媒体で目にする時、不思議と”兄貴”(北野大さん)の話を目にするんだけど、今回も兄貴の話で終わっていたな。兄貴、面白エピソード家にお持ち帰りすぎだろー。

『チャールズブロンソンって誰?』は、「ブロンソンズに聞けリターンズ」の連載をまとめた本「男気の作法」を刊行した田口トモロヲさんとみうらじゅんさんに俳優・チャールズ・ブロンソンについて質問している。ブロンソンは昔生きていたし、映像も残ってるんだけど、ブロンソンズの話すブロンソンは概念だからな。幻だから安心して相談もできるのだろうし、ブロンソンになりきって回答することもできるのだろうし。。。

 

連載は、コムアイさんの対談はモデルの萬波ユカさん。

坂口恭平さんのポパイ大學では娘さんの義務教育卒業&実業家デビューの話が書いてある。義務教育、高校大学を経て社会人になる人生もあるかもしれないが、そうじゃない人生を許容できる余裕が日本社会にはもっとあってもいいような気がする。大分崩壊してきているけれど、いまだに”普通の生き方”に悩まされて自分の人生の歩み方をどうしようか、途方に暮れる人は多いと思うのだ。

本と映画の話はグラフィックデザイナーの惣田紗紀さん。社会の中の「異なるもの」と共に生きる事を考えるために参考になりそうな本と映画を紹介している。

シティーボーイの憂鬱は、”宇宙戦争”というお題を前に、スマホ持ってる人ならではのギャグを惜しげもなく書いているんだけど、辛い。相手は地球を自分の領土化したいだけなので、攻撃も他国との戦争のような、ここに攻撃したらダメだろうな、ここならOKかなー?みたいな匙加減も宇宙人はしなさそうだもんな。映画の宇宙戦争だと、宇宙人って結構優しい気がするんだけど。

 

来月号は、「だから古着が好きなんだ。」です。第二特集に時計でもするかってね。

 

今月号はジョンとポールの漫画が二本載っていて、俺得でした。