某月某日!!

日常のこと。音楽、本、散歩のことなど

遠くに出かけた②

前回はまだ出かけてもいないで終わってしまったんだな。

 

ども、コバチヨです。

 

■一日目(2017年8月12日)

朝5時に起きる。

家族が10日の晩にやたらと重いザックを背負って遠くの山へと行ってしまっているので、ニッポン放送の徳光さんの番組を聞きながら、一人で朝の支度をし、古いデジカメを持っていき、街の風景でも撮ろうと思っていたのだけど、電源をつけても起動しやしないので諦め、普段、家を出る時間に、いつものように家を出た。

お盆期間中の東京方面の東海道線はガラガラなのに、熱海方面の東海道線は休日の行楽客や帰省客でほぼ満席だった。まぁ、朝の6時過ぎからハイテンションで盛り上がれる部活動の遠征目的の小僧達が騒いでいないだけましだったか。(たとえ朝の5時半でも奴らはハイテンションで騒げるパワーがあるだろうけど)

バイトに行く時のように、MP3プレイヤーに電源をつけ音楽を聴こうとしたら、ここでもトラブル発生、イヤホンの音が聞こえない。京都に到着したらイヤホン、使い切りカメラ、充電用USBコンセントを買いに行かなくてはだ。

8時前に小田原駅に着き、新幹線の改札に苦戦する。きっぷとスイカをタッチするタイミングが上手くいかないからだ。JR東海の売店で飲み物を買い、8時8分発の新幹線ひかりに乗る。さらば北条早雲!(小田原駅西口には北条早雲銅像があるのだ。東口には二宮金次郎がいるのを知ってる人は多いかもしれないが西口の佇まいの地味さに同化して目立たない気がするのは自分だけかな)

新幹線の中では、ずっと読み進められないでいる本を持ってきていたものの、本を読む気分じゃなくて、付箋をベタベタ貼った京都の地図帳を眺める。公共の交通機関を使うんだけど、歩くところもあるだろうし、とりあえず眺めて把握しなくては。

途中、岐阜羽鳥駅から大勢の野球のユニフォームを着た小中学生の集団が乗り込む。野球の試合なのか、甲子園の試合の観戦なのか、次の新大阪で降りるというのを一緒にいた保護者の会話で知る。まぁ、帰省ラッシュで泥沼のような渋滞の中、大型バスで遠征に行くよりは理に適ってるもんな。おまけに大勢というわけでもなかったし、新幹線のほうが安上がりだったのか。

 

10時5分京都着。真っ先に八条口の近くにあるイオンのソフマップへと向かう。

イヤホンを3つ試聴して即決し、USBプラグは一番安いものを選んでレジへ直行する。イヤホンなんて10回位家電量販店で試聴して悩んでやっと選ぶような人間なのに、旅行先で選ぶとなると思い切りがよすぎて自分でもびっくりした。博打を打つようにイヤホンを買った割にアタリを引いたようで絶賛使用中。

 

コンビニで写ルンですを買い、京都駅のコインロッカーがほぼ使用中で、諦めて重いザックを背負った状態で歩いて東福寺へと向かう。

40分位歩いただろうか、京阪線東福寺駅にたどりつけたものの、てきとうに歩いてしまったせいで東福寺から1キロくらい離れた今熊の観音様にたどりついてしまいお参りをする。そこから再びてきとうに歩いて12時30分位に東福寺に到着。

広い敷地で、見学ポイントも結構あるお寺なのに、ここでは本坊庭園のみ見学。

休憩を兼ねて庭園を眺めた。

伝統的な造園技術に、当時の庭園技術を取り入れることで、それまでの日本庭園をアップデートさせる試みがいくつもなされている庭という位置づけにある庭園だという事がわかり、穏やかなくせに、新時代を切り開こうとするギラギラした創作意欲を感じられる庭だなと感心させられました。

大正から戦前の時期というのは日本美術全体で、古代~近世までに出来上がってしまった日本的な美意識というものを、今ではすっかり定着してしまった西洋風の美意識をさりげなく(と見せかけ、かなり計算ずくで)織り交ぜてアップデートさせるか?伝統をぶち壊せるか?という取り組みに躍起になっていた時期だったと思うんだけど、重森さんはその事に非常に意欲的な人だったんだなと庭を眺めて感じた。エモい庭だったんだ!一人で盛り上がった後に歩いて泉涌寺道バス停から市バスに乗って祇園へ向かう。

ザックが重くて宿に置いて解放されたかったのと、お腹がすいたのでどこでもいいので昼食を取りたかった。途中寄ったのは、うどん屋だ。

”おかる”といううどん屋だったんだけど、売りがカレーうどんという事で、チーズカレー肉うどんを食べてみた。

カレーうどんというと、カレーの風味はするものの、全体的に甘だるいつゆの印象があるんだけど、この店のはつゆというよりもスープカレーぽさがあって、クミンが効かせてあるんだろう、後味スパイシーで美味しかったな。

 

食事を終えて四条通りを歩いて宿にたどり着き、予定より早い14時にチェックインする。荷物を置き、仕度をし直して再び街に出る。

宿から近い地下鉄の駅から二条城へ向かったんだけど、外国人観光客が多く入場チケットを買うのに行列待ちになろうとは思いもよらなかった。

二条城に入ったのは閉館1時間前の16時で、16時30分に閉館するという二の丸御殿を駆け足で見学する。徳川の殿様のセンスは日光東照宮でも思うんだけど、建物にはド派手な装飾が施されているんだけど、要所要所に動物の絵が描かれて、どこか愛嬌があるのがいい。庭園も見学したんだけど、駆け足で見たから印象がぼんやりだ。。。

 

二条城を見学した後に東西線京都市役所前に向かう。とある本屋に寄るためだ。

京都市役所前から寺町通りを歩くと三月書房がある。「リラックス」の京都特集に載っていた時から気になっていたのだけど、ようやく行くことができた。

周辺には大学も多く、学生さん、学校の先生も常連なんだろうから、こういう本屋が愛されているのもわかる気がした。巷で売れている本はほとんど売られておらず、勉強につながる本がテーマごとに置かれていて、漫画コーナーの隣に仏教関連の本が置かれており、中村元さんの函入りの本の隣に、いましろたかしさんの漫画本が置いてあったり、個人的にぐっときてしまった。そんなわけで、勉強とは無縁の中年がお店に長居するのは少しいたたまれなかったのですが、一見、街の本屋さんながらも、本の選書が素晴らしく、常連の人がうらやましかったな。

ポパイの本屋特集でも、いしいしんじさんがおすすめしていたんだな。

本棚を物色していたんだけど、残念ながら京都に来たというだけで頭がいっぱいで、本を買うモードに切り替えられなかったので次は何か買いたいものだ。

 

三月書房を後にし、夕食を食べなくてはいけなかったので、めぼしい店があったら入ろうと寺町通りを歩いて帰ったのだけど、見つけられず途中、コンビニに寄って飲み物と軽食を買い宿に戻る。18時を回っていた。

買い物袋を置いて宿を出て、四条大宮にある餃子の王将一号店で夕食を食べた。日本的なファミレスの形を未だに保っている店内に気兼ねなくいられるのがお気に入りで、京都に来たら絶対行きたかったのだ。

ちなみに、家族から借りたSIM無しスマホに入っているラジコで「ヤングタウン土曜日」を聞きたかったのだけど、ニッポン放送がばっちり聞くことができたので泣く泣く「ショウアップナイター」を聞きながら酒に酔っていたこともあり寝落ちしてしまった。

 

(つづく)