某月某日!!

日常のこと。音楽、本、散歩のことなど

雑誌のこと

草臥れて。。。

 

ども、コバチヨです。

■今月のポパイ

magazineworld.jp

 

今月は、「確かにこれは、クラシックだ。」特集だ。

 

自分らしい服装について考えるのだけど、自分は何をやってもヘマばかりするような人間なので、ずっと身分はアルバイトのままであるし、吹けば飛ぶような自分のはかない人間関係の立ち位置もいつも”みそっかす”なので、基本的に”親が買ってきたホームセンターや大型スーパーで買っった服を適当に組み合わせた感じの服装をモットーに、ちゃんとしているようで、どこか抜けてるというのか、残念な感じを必ず出す事を心掛けている。

どうも、服装には自分の社会における立ち位置を示す機能があるんだろう、人によっては、己の役割なんぞお構いなく、怪人二十面相の如く日替わりで服装変えられる人もいるのかもしれないが、自分は不器用なので、どこか抜けているというのか、残念な感じの服装を何十年と続けているんだけど、ホッとするし、とても気に入っている。ごくたまーに、必要に迫られてドレスアップした事もあったけれど、自分にとって違和感でしかなかったな。

服装を変える事はできても、自分を変えるってなかなかできないから、人それぞれの小さな歴史って、日頃の服装によく出るもんなんだよ(脱線)

 

特集で良かったのは、ポパイ編集部も公式サイト書いていたけれど、「ニューヨーカーのクラシックスタイル30。」と「アンディ・スペード・プレゼンツ・クラシック・ハンドブック」の2つだ。

「ニューヨーカーのクラシックスタイル30。」のモデカイさんによるスナップ写真がことごとくいいんだ。一見、きちんとした服装に見えるんだけど、どこかで外してくるのがどいつもこいつもチャーミングなのがいい。お金がなくて外さざるを得ないのと、オシャレを知っていて外しを入れるのでは大きく違うものだからね。

それと、お爺さんのスナップがいい。年を取ってくると、ただいるだけで精いっぱいで腕をシャツの袖に通すのも嫌なんだろうなというお爺さんがいるんだけど、服を着ることを楽しんでいる感じがよく出ているのがいいんだ。

 

「アンディ・スペード・プレゼンツ・クラシック・ハンドブック」は、パジャマブランド・スリーピージョーンズのデザイナーであるアンディ・スぺードさんのファッションに対する考え方を紹介しているんだけど、ポパイを読んでいる人に参考になるんだかならないんだかわからないけれど、”たまにビニール袋をポケットチーフの代わりに使う”などの、そこらの人が到底追随できなさそうな、とびきりオシャレさんの写真は見ているだけでとても楽しいものなのだ。

 

他のページで良かったのは、38ページから47ページの「涼しくなってきたので、”クラシック”なものを着始めようか。」のヴィトンのレインコートが素晴らしいし形が美しい。他にも美しいシルエットのコートが載っているんだけど、オーラリーの玉虫色のトレンチもいいんだな。

78ページから89ページの「メンズ・ショップ・ポパイ」の中の”クラシック・アウトドア”。

lmockの帆布のザックが上品でよさげなのだ。

神戸の登山用品店、『神戸ザック』

登山ブーツも、老舗のゴローもあるけれど、コラボもの2点もいいなぁ。

 

まぁ、自分のなけなあしのお足で買えそうなのって、コクヨ測量野帳くらいなもんだけども。。。

ますます用途が広がる測量野帳|商品情報|コクヨ ステーショナリー

(商品紹介動画のBGMのグラビアアイドルの写真集サイン会みたいな感じ好き)

 

連載は、コムアイさんの対談に村上淳さんが登場。

本と映画のはなし。には、(ブロンソンズ界隈だけで呼ばれてたと思うけど)”コミー”こと田中小実昌さんのお孫さん・田中開さんが登場。”レモンサワー専門店”という、レモンサワー中毒の自分のような人間からしたら、夢のような店を営んでいるというだけで凄い。

音楽のこと。では渋谷直角さんが登場。公園通りの青春にあこがれていた人だったら、”スティービー・ワンダーの再来”とか書いてあると大体買っちゃう。というのは中年あるあるになるのでしょうか?私もそれでよく騙されるクチです。とほほ。。。

 

来月号は「特集・映画とドーナツ。」

たまにヤマザキの油のにおいが強い徳用の袋入りドーナツを無性に食べたくなるんだ。

まぁ、出てこないだろうけどな。

音楽のこと

まさか、9月上旬にフードパーカーを羽織ることになるとは

 

ども、コバチヨです。

 

■夜のすべて

7月の「音楽のこと」でも、思い出野郎Aチームの新作が気になっているという事を書いたんだけど、ようやく入手できたので書くよ。

 

夜のすべて

夜のすべて

 

 

kobatiyo.hatenablog.com

 

前回はメロウな感じがなんとなく漂っていたけれど、アフロビートの曲などもあり、とっ散らかった感じがややあったものの、この新作は、踊れる曲で構成されており、「アホな友達」や「早退」など、タイトルもキャッチーだけど、歌詞もわかりやすく、口ずさみたくなるのも最高。子供受け凄そうな気がする。誰か「みんなのうた」にオファーしてくれないか?それに、リフがイチイチカッコいいし、ご機嫌でテレビのBGMとかでも使われるんだろうな。。。

M-1からM-7までの流れは大好きで、全曲イチイチ歌詞が心に刺さるのも素晴らしい。といっても後ろ向きなのは皆無で、前向きになれるのもいい。

世間では、星野源さんを筆頭にディスコミュージック風の楽曲が結構出回っていますが、日本語と見事にハマったディスコミュージックもののアルバムの今年のベスト3には確実に入ると信じている。おすすめするしかないんだよなー、おすすめ!

 

soundcloud.com

 

■Jeff Parker/The New Breed

 

The New Breed [ボーナス・トラック1曲 / 解説付き / 正方形紙ジャケット仕様]

The New Breed [ボーナス・トラック1曲 / 解説付き / 正方形紙ジャケット仕様]

 

アメリカのバンド・トータスのギタリストなんだそうだ。

 最近聞いて良かったので試聴のリンクを貼っておく。

https://soundcloud.com/intlanthem/sets/jeff-parker-the-new-breed

本国のリリースは去年なんだけど、今年国内盤が出ています。

ギタリストのリーダー作にしては、ドラムの音が大きく、美味しいところを悉くサックスが持って行ってしまう1曲目もいいけれど、ギターが堪能できるアルバム後半も素晴らしい。

 

■楽しみにしているCD

延期するだろうなと思っていたんだけど、やっぱり延期だった、そんなPunpeeさんの全国流通初のアルバムだったりする。

コンビニで「ルネッサンス」がかかっていたので、きっとアルバム収録確定なんだろうと思うんだけど、どうなんでしょう?今日、アルバムの詳細が出るという告知もあったけど、本当に出るんだろうか?のんきに待つのだ。

 

遠くに出かけた③

大分空いてしまった。

 

ども、コバチヨです。

 

■2017年8月13日

朝6時位に起床。

ラジコのタイムフリーで「三四郎オールナイトニッポン」を聞きながら支度をする。

叶姉妹コミケに出店したという話題にのっかり、三四郎の二人がコミケに出店したらどうするかについて話していたのだが、小宮が原作の漫画同人でも出そうかなと言い、「ろくでなしブルース」の森田まさのりさんの名前が出てきていて懐かしくなった。二人が出したい同人誌は「ろくでなしぶるーちゅ」みたいのがいいんだと話していた。

のんきな話で朝からほのぼのしてしまった。

仕度が終わり、宿の朝食バイキングで簡単に朝食を済ませてから8時位に出発する。

真っ先に向かったのは地下鉄烏丸線の四条駅でそこから北大路駅まで乗る。北大路バスセンターでバス1日券を買ってから最初の目的地・大徳寺へ向かう。9時前に大徳寺前のバス停に到着したのだが、まだ見学ポイントは開門していなかったので寺の構内をうろうろした後に大仙院と瑞峯院を見学。

朝早い時間という事もあり、ぼんやり庭を眺めることができた。荒々しさと穏やかさとが同居する空間なのに、砂に引いた線のおかげで全体的に穏やかさを感じられる不思議。その後、バス停近くのスーパーで飲み物を買い、バスで竜安寺に向かう。

竜安寺は、学校の修学旅行で行ったんだけど、周辺がどんな感じだったのかが全然わからなかったんだけど、さびれた商店街のある住宅地の中に突如現れるんだな。世界的に知られる庭園だからお土産屋さんが沢山あるものなんだろうと思っていたんだけど、控えめな印象があった。

渡辺篤史の建物探訪じゃないが、入口の古い石の階段のアプローチの奥ゆかしさにワクワクしてしまった。入場券を買い、どんどん見学客が建物の中に入っていく中、自分も入るんだけど、人が多すぎて落ち着かなかったな。使い捨てカメラで何枚か撮ったんだけど、後日現像してもらった写真を眺め、素人が撮っちゃだめだなと思いました。事前にもっと勉強して、どんなアングルで撮るのかを考えないとだめなんだなと反省した。

ただ、大徳寺の2つの庭園よりも石の存在感が控えめで、悟りに至る人の精神状態を山水に例えるとかそういうものじゃないのかなとは思ったんだけど、何かと問われると”わかんない”と答えるしかない。庭園全体の感じが非常に穏やかだから。

建物の外にある池のある庭も素敵だったけれど、この日のメイン施設に行かねばならないので泣く泣くバス停に向かう。バスを二回乗り換えたんだけど、途中偶然にも嵐山の渡月橋を渡ることができて嬉しかったが、激混みだったな。移動で1時間くらいかかったかな、松尾大社に到着。

日曜美術館」の重森三玲の回のラストで紹介されたのが松尾大社だったんだけど、庭園の全ての石の存在感に驚かされてずっと気になっていた場所だったから行ってみた。

重森さんが手がけた最後の庭という事もあり、重森さんの作庭師としての集大成であると同時に前衛的な試みが施された素晴らしい庭を眺めることが出来て良かった。

バス停に戻った頃には13時を回っていたのでこれで宿に戻ろうかとも思ったんだけど、銀閣寺に行こうとバスに乗って向かった。ルートを間違えてしまったこともあり、銀閣寺に着くまでに1時間30分位かかってしまった。

お腹もすいていたので、おめんに食べに行く。おめんのうどんがずっと気になっていたからだ。自分が知っている薬味が全部お皿に盛ってあり、好物のみょうがが一個丸々自分で使い切っていいんだと思って滅茶苦茶嬉しくなってしまった。(普段は1個を家族と半分個だから)

うどんは柔らかいうどんで、この日は熱いのを大盛で食べたんだけど、夢みたいなうどんだったな。薬味をケチらないでいいだなんて嬉しくならないか?

おめんを出た後に銀閣寺を見学したんだけど、1つの山を1つの風景に使ってしまうという豪快な庭で、その贅沢ぶりに驚いてしまった。あまりにも人が多すぎて、ざっと見てすぐ出てしまったのが残念だったんだけども。冬になれば人も減るのだろうか?

銀閣寺を後にし、長い時間バスに乗っていたので座るのも飽きてしまい、今出川通りと寺町通りをふらふらと歩き丸太町通りを目指す。行きたかった本屋があったからだ。

誠光社という本屋で、本に関する雑誌を読んでる人であれば店主の堀部さんの事を知ってる人もいるだろう。汗だくで店に入ると、小さな音でジェイムス・テイラーの曲が流れる中、棚をざっくりと眺めていく。入口にある平凡社時代のなのか、雑誌・ポパイのバックナンバーといい、店内の本棚に置かれた雑貨やアパレルのチョイスも良かったし、本のチョイスがコンパクトながらもまとまっていて、去年ぼちぼち読んでいたアメリカに関する本の並びを見る限り、ナイスな本屋だと確信しました。欲しかった石丸元章訳の「ヘルスエンジェルス」を諦めて(なにせ荷物になるからさ)、たまたま目についた「伊丹十三記念館ガイドブック」を買って店を出た。しおりがカフェの割引チケットになってるんだってさ。

伊丹十三さんの事を映画監督で知ってる人は多いと思うんだけど、「ヨーロッパ退屈日記」のカッコよさだとか(ジャギュアと言うのが一時期自分でブームだったこ事もあったよ)、「自分たちよ!」における本なのに雑誌のような凝った構成に、本を読む楽しみを広げてくれた、我が”心のボクの伯父さん”として自分の中には存在していた人で、この「伊丹十三記念館ガイドブック」も伊丹さんが以前出していた本のように雑誌をめくるような楽しさのある本の体裁だったので嬉しくなって買ってしまったのだ。

そこから再び歩いて宿に戻ったのだけど、18時を回っていたので荷物を置くと夕飯を食べに行った。この日の夕飯は宿の近くにあったタイガー餃子会館という定食でも飲みでも使える飯屋で疲れ切っていたので簡単に食べた。冷え冷えのレモンチューハイがとても美味しかった。暑い日のレモンチューハイはいつも裏切らないのだ。

宿に帰ってから諸々の事をしてテレビも見ていたんだろうが、酔っていたこともあり記憶があんまりない。いつのまにか眠ってしまったのであった。

(つづく)

遠くに出かけた②

前回はまだ出かけてもいないで終わってしまったんだな。

 

ども、コバチヨです。

 

■一日目(2017年8月12日)

朝5時に起きる。

家族が10日の晩にやたらと重いザックを背負って遠くの山へと行ってしまっているので、ニッポン放送の徳光さんの番組を聞きながら、一人で朝の支度をし、古いデジカメを持っていき、街の風景でも撮ろうと思っていたのだけど、電源をつけても起動しやしないので諦め、普段、家を出る時間に、いつものように家を出た。

お盆期間中の東京方面の東海道線はガラガラなのに、熱海方面の東海道線は休日の行楽客や帰省客でほぼ満席だった。まぁ、朝の6時過ぎからハイテンションで盛り上がれる部活動の遠征目的の小僧達が騒いでいないだけましだったか。(たとえ朝の5時半でも奴らはハイテンションで騒げるパワーがあるだろうけど)

バイトに行く時のように、MP3プレイヤーに電源をつけ音楽を聴こうとしたら、ここでもトラブル発生、イヤホンの音が聞こえない。京都に到着したらイヤホン、使い切りカメラ、充電用USBコンセントを買いに行かなくてはだ。

8時前に小田原駅に着き、新幹線の改札に苦戦する。きっぷとスイカをタッチするタイミングが上手くいかないからだ。JR東海の売店で飲み物を買い、8時8分発の新幹線ひかりに乗る。さらば北条早雲!(小田原駅西口には北条早雲銅像があるのだ。東口には二宮金次郎がいるのを知ってる人は多いかもしれないが西口の佇まいの地味さに同化して目立たない気がするのは自分だけかな)

新幹線の中では、ずっと読み進められないでいる本を持ってきていたものの、本を読む気分じゃなくて、付箋をベタベタ貼った京都の地図帳を眺める。公共の交通機関を使うんだけど、歩くところもあるだろうし、とりあえず眺めて把握しなくては。

途中、岐阜羽鳥駅から大勢の野球のユニフォームを着た小中学生の集団が乗り込む。野球の試合なのか、甲子園の試合の観戦なのか、次の新大阪で降りるというのを一緒にいた保護者の会話で知る。まぁ、帰省ラッシュで泥沼のような渋滞の中、大型バスで遠征に行くよりは理に適ってるもんな。おまけに大勢というわけでもなかったし、新幹線のほうが安上がりだったのか。

 

10時5分京都着。真っ先に八条口の近くにあるイオンのソフマップへと向かう。

イヤホンを3つ試聴して即決し、USBプラグは一番安いものを選んでレジへ直行する。イヤホンなんて10回位家電量販店で試聴して悩んでやっと選ぶような人間なのに、旅行先で選ぶとなると思い切りがよすぎて自分でもびっくりした。博打を打つようにイヤホンを買った割にアタリを引いたようで絶賛使用中。

 

コンビニで写ルンですを買い、京都駅のコインロッカーがほぼ使用中で、諦めて重いザックを背負った状態で歩いて東福寺へと向かう。

40分位歩いただろうか、京阪線東福寺駅にたどりつけたものの、てきとうに歩いてしまったせいで東福寺から1キロくらい離れた今熊の観音様にたどりついてしまいお参りをする。そこから再びてきとうに歩いて12時30分位に東福寺に到着。

広い敷地で、見学ポイントも結構あるお寺なのに、ここでは本坊庭園のみ見学。

休憩を兼ねて庭園を眺めた。

伝統的な造園技術に、当時の庭園技術を取り入れることで、それまでの日本庭園をアップデートさせる試みがいくつもなされている庭という位置づけにある庭園だという事がわかり、穏やかなくせに、新時代を切り開こうとするギラギラした創作意欲を感じられる庭だなと感心させられました。

大正から戦前の時期というのは日本美術全体で、古代~近世までに出来上がってしまった日本的な美意識というものを、今ではすっかり定着してしまった西洋風の美意識をさりげなく(と見せかけ、かなり計算ずくで)織り交ぜてアップデートさせるか?伝統をぶち壊せるか?という取り組みに躍起になっていた時期だったと思うんだけど、重森さんはその事に非常に意欲的な人だったんだなと庭を眺めて感じた。エモい庭だったんだ!一人で盛り上がった後に歩いて泉涌寺道バス停から市バスに乗って祇園へ向かう。

ザックが重くて宿に置いて解放されたかったのと、お腹がすいたのでどこでもいいので昼食を取りたかった。途中寄ったのは、うどん屋だ。

”おかる”といううどん屋だったんだけど、売りがカレーうどんという事で、チーズカレー肉うどんを食べてみた。

カレーうどんというと、カレーの風味はするものの、全体的に甘だるいつゆの印象があるんだけど、この店のはつゆというよりもスープカレーぽさがあって、クミンが効かせてあるんだろう、後味スパイシーで美味しかったな。

 

食事を終えて四条通りを歩いて宿にたどり着き、予定より早い14時にチェックインする。荷物を置き、仕度をし直して再び街に出る。

宿から近い地下鉄の駅から二条城へ向かったんだけど、外国人観光客が多く入場チケットを買うのに行列待ちになろうとは思いもよらなかった。

二条城に入ったのは閉館1時間前の16時で、16時30分に閉館するという二の丸御殿を駆け足で見学する。徳川の殿様のセンスは日光東照宮でも思うんだけど、建物にはド派手な装飾が施されているんだけど、要所要所に動物の絵が描かれて、どこか愛嬌があるのがいい。庭園も見学したんだけど、駆け足で見たから印象がぼんやりだ。。。

 

二条城を見学した後に東西線京都市役所前に向かう。とある本屋に寄るためだ。

京都市役所前から寺町通りを歩くと三月書房がある。「リラックス」の京都特集に載っていた時から気になっていたのだけど、ようやく行くことができた。

周辺には大学も多く、学生さん、学校の先生も常連なんだろうから、こういう本屋が愛されているのもわかる気がした。巷で売れている本はほとんど売られておらず、勉強につながる本がテーマごとに置かれていて、漫画コーナーの隣に仏教関連の本が置かれており、中村元さんの函入りの本の隣に、いましろたかしさんの漫画本が置いてあったり、個人的にぐっときてしまった。そんなわけで、勉強とは無縁の中年がお店に長居するのは少しいたたまれなかったのですが、一見、街の本屋さんながらも、本の選書が素晴らしく、常連の人がうらやましかったな。

ポパイの本屋特集でも、いしいしんじさんがおすすめしていたんだな。

本棚を物色していたんだけど、残念ながら京都に来たというだけで頭がいっぱいで、本を買うモードに切り替えられなかったので次は何か買いたいものだ。

 

三月書房を後にし、夕食を食べなくてはいけなかったので、めぼしい店があったら入ろうと寺町通りを歩いて帰ったのだけど、見つけられず途中、コンビニに寄って飲み物と軽食を買い宿に戻る。18時を回っていた。

買い物袋を置いて宿を出て、四条大宮にある餃子の王将一号店で夕食を食べた。日本的なファミレスの形を未だに保っている店内に気兼ねなくいられるのがお気に入りで、京都に来たら絶対行きたかったのだ。

ちなみに、家族から借りたSIM無しスマホに入っているラジコで「ヤングタウン土曜日」を聞きたかったのだけど、ニッポン放送がばっちり聞くことができたので泣く泣く「ショウアップナイター」を聞きながら酒に酔っていたこともあり寝落ちしてしまった。

 

(つづく)

遠くに出かけた①

夏の思い出の記録です。

 

ども、コバチヨです。

 

■旅の発端

夏休みというと、家族と一緒にどっかに出かける事になってるんだけど、家族がトレイルランニングの仲間と北アルプスにあるという”楽園”へ15キロ位の荷物を背負って登山に行くのだという。

理解のある職場の先輩に山の日の連休明けの8月14日の休みの許可をもらっていたので、家族とどこかに行くつもりでいたのだけど、家族の北アルプス行きが宣言されるや否や、電車で行く一人旅をすることに決めた。

去年は、登山経験豊富な仲間と共に、南岳と北穂高岳の間にあるという大キレットという崖みたいな道を歩いている家族なのだ。(本人は簡単な所だから大丈夫と言っているけれど)何があってもおかしくない所に行くんだろうし、何かあったらすぐ駆け付けられればいいんだろという事で、家族が行くというポイントのアクセスが比較的近いと思われる、岐阜県高山行きの高速バスが発着しているという理由で、2泊3日の京都一人旅に行くことにした。

■準備

7月中旬。

普通電車の旅がしたいと思い、えきねっとムーンライトながらの事前予約を申し込んだものの、8月12日の席は確保できないとのメールが来たので仕方なく新幹線ひかりの席を取り、帰りのムーンライトながらの席の確保も難しかろうと諦めてしまい、8月14日の新幹線こだまの席を取った。

 

京都のどこに行くのかという下調べだけども、ここ数年家族が好きな仏像を見て回っているのだが、寺で仏像を見るよりも、ぼんやりするのが好きな自分なので、庭を眺められる寺に行くことに決めた。

どこかでたまたま見た「日曜美術館」の重森三玲さんの回のラストで紹介された松尾大社の庭の岩の存在感が凄くて行ってみたいと思っていたので、今回は重森三玲さんが手掛けた庭に行ってみようと幾つかピックアップした。

重森三玲邸という選択肢もあったのだけど、予約制という事で時間にルーズな自分には難しそうだという事で行かないという判断を下してしまった。

 

庭について少し勉強しようと本屋で買ってきた進士五十八(しんじいそや)さんの「日本の庭園~造景の技とこころ~」はとても参考になって良かったです。

 庭とはなんぞや?という事から、日本の庭の変遷、日本庭園の基礎知識、おすすめの名園36景と、新書ながらもコンパクトにまとめられていて、久々にいい新書に出会うことができました。

日本の庭園 - 造景の技術とこころ (中公新書(1810))

日本の庭園 - 造景の技術とこころ (中公新書(1810))

 

 他に参考にしたのは、ずっと手元にあるギャラリー間さんの「建築MAP京都」のハンディタイプと、カーサブルータス2006年9月号あたりか?

 

建築MAP京都mini

建築MAP京都mini

 

 

CasaBRUTUS特別編集 知らないと恥ずかしい! 日本建築、デザインの基礎知識 (マガジンハウスムック CASA BRUTUS)

CasaBRUTUS特別編集 知らないと恥ずかしい! 日本建築、デザインの基礎知識 (マガジンハウスムック CASA BRUTUS)

 

カーサブルータスの日本建築特集2回分を合本したものがムックになっている。

 

行きたい所を手持ちの地図帖に付箋でベタベタ住所など張り付ける作業を旅行の前に毎回しているけれど、あれが旅の準備で一番楽しい時間なんだよな。

きっと、普通の人はそんなのスマホのグーグルマップにブックマークする作業をして短時間で終わらせるんだろうけどさ。

 

(つづく)

雑誌のこと

秋遠し。

 

ども、コバチヨです。

 

■今月のポパイ(承前)

magazineworld.jp

 

「君の街から本屋が消えたら大変だ!」特集のつづきです。

 

kobatiyo.hatenablog.com

 

前回は、特集の事について書いたのだけど、結構端折っていて、中条あやみさんのページを思いっきり飛ばしていたのに気づいた。

 

125ページから始まるファッションページは、メゾン・マルジェラのページ以外はひげ面に合うスタイリングを提案している。

今年の秋冬のトレンドを踏襲したスタイリングだったのだけど、タキシードにしても、ボトムスのデザインが様々でワイドで履くのか、アンクルパンツで履くのかなど選ぶのが楽しいのかもしれないね。また、セーターは柄の入ったものが久々に来るんだろうか?とか、これからの季節がとても楽しみだ。

 

最後にユニクロのページがあるんだけど、今月号の特集はもしかして、4月に休刊してしまった「考える人」を偲ぶ特集だったのか?「考える人」は創刊当初からユニクロがバックアップをしていた雑誌だったし、特集テーマを通して、いろんな本が読みたくなるような本屋のような雑誌だったからだ。おまけに連載が面白く、単行本化するとそれを買って読んだという人も少なくは無いのではないか?(脱線)

 

www.shinchosha.co.jp

 

連載だけど、コムアイさんの対談のお相手が音楽プロデューサーでシンガーの小袋成彬さん。”今は弔いの作業をしている”とか、”夢とか聞かれたらくたばれと思う”など発言がいちいちカッコよく自分もいつか使ってみたい。まぁ、弔いの作業というのは近い将来毎年のように言うようになると思うけれども。(年が年だし、自分の事ではなく他人に対してになるだろうが)

 

坂口恭平さんのポパイ大学では、去年の震災の影響で建物を解体した跡地を期間限定で坂口さんがデザインし活用することになった経緯について書いている。

 

本と映画のはなし。は講談師・神田松之丞さんが登場。取り上げられている本とか映画が世代ど真ん中でとても懐かしい。『スラムダンク』と『海が聞こえる』に関してはリアルタイムで雑誌で連載読んでいるので物凄い懐かしく感じる。

『海が聞こえる』はアニメージュで連載されていたんだけど、たしか宮崎駿さんの『風の谷のナウシカ』の連載が中断されたのと入れ替わるように始まったのか?

(『風の谷のナウシカ』が連載漫画だった事を知る同世代はあんまりいないんだよな)

 

音楽のこと。は女優の吉岡里帆さん。大橋トリオハナレグミくるりと、ほっこり系男性ボーカルのCD3枚を選んでいたり、最近は家具屋めぐりをしているとか、可愛いし、いい趣味してるし、最高だなと思いました。

 

popeye notesでは連載でおなじみの山本康一郎さんのブランド「スタイリスト私物」のラインナップが紹介されている。シンプルそうで実は曲者なのがいい。猫の毛がつかないグラミチパンツとか、猫を飼っている人であれば気になって仕方がないだろうな。

 

待ち伏せは来月まで待っては、昭和50年代生まれがイメージする”昔のサブカル”観をそのまんま出してきていて笑ってしまった。ポップじゃなくて重苦しいイメージを抱きがち。

 

来月号は「オールドファッション。」(ドーナツじゃない方)です。

雑誌のこと

世の中には、ガラケーしか持たせられない人もいるんだな。

 

ども、コバチヨです。

 

ま、自分ですけどね。

 

■今月のポパイ

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「君の街から、本屋が消えたら大変だ!」特集です。

 

本を買う時はなるべく街の本屋さんや古本屋で買うようにしている。

新刊本屋では新刊の文庫棚と新書棚をチェックし、気になるものは早めに買うようにしている。売れないとすぐ返品されてしまうから。ベストセラーじゃない本というのは街の大きな本屋の場合、一期一会の場だったりするんだ。

古本屋では店先の棚に並んでいる100円均一の本や値下げされた本、絶版した本をチェックしている。あんまり中身は見ないで買いがち。

ブックオフもチェックするんだけど、値段が高いなと思いつつも、少し前に売れていた本を買う傾向がある。以前だったら、2000円位の講談社文芸文庫が108円コーナーにあったりミラクルがあったりもしたけど、そんな事も無くなって久しい。また、若い頃、新刊でバカ売れしていた池上彰さんの本が108円で買える時代になったのは感慨深いものがあります。

アマゾンで買うという選択肢もあるけれど、どんなに本屋さん古本屋さんに足繁く通っても全然見つからないここ数年で絶版になった本だとか、本屋の在庫が無く本屋で注文しなくてはいけない場合という事にしている。

ただ、その場合はなぜだかわからないのだけれども、敗北感を感じながら宅配業者の人から本を受け取る事になるので、極力したくない。

どうしても欲しい本は自分で探して買いたいものなのだ。

自分で見つけて買ったという体験が”思入れのある本”というのを作るものであるし、その本を買ったお店を覚える機会にもなるからだ。

 

というわけで、特集の事を書かなくちゃ。

片岡義男さんの「ブックストアで待ち合わせ」という文章から特集が始まる。

そういえば、何年か前に居酒屋の帰りに酩酊した状態で(つくづくろくでもない奴だ)ブックオフに寄り、片岡さんの本の状態が良かったので赤い背表紙の3冊ばかりジャケ買いして帰った事がある。

アメリカ映画なんかを沢山見ている人なら、片岡さんの描く若者たちの青春模様が素敵なものとして映ったのかもしれないけれど、自分の場合、映画というと古いチャンバラ映画だとか任侠物ばかり見ていた自分としてはあんまりピンと来なかったのが悔やまれる。。。

「僕の好きな本屋。」では著名人に好きな本屋さんの話を聞いている。

若い時期に通っていた本屋がいくつか出てくるのでジワジワ来ます。松尾スズキさんの写真を見て「紀伊國屋だー!」と一瞬で分かってしまった位。

「いい本屋には”クセ”がある。」では日本国外の様々な”クセ”のある本屋が紹介されている。中でも個人的には松本城をかたどった3・青翰堂書店が圧巻。

「本屋のブックカバー。」では素敵なブックカバーが8枚紹介されています。

「本屋の好きな本屋。」では人気のお店11店の店主に好きな本屋を教えてもらっている。新刊書店もあれば古書店もあるし、規模もいろいろだな。まぁ、欲しいジャンルの本を見るのか、それともジャンル関係なく沢山の本を見るのかで分かれるもんな。

「BOOKPACKING」ではザックを背負って本探しの旅をしているのだけど、最初に登場する杣ブックスだけど、山の上に本屋さんがあるって素敵やん。おまけにゲリラ的にお店を出すって、本との出会いにも運命を感じるけど、山の上という事でますます運命を感じてしまうよ。ザックを背負って本を探し求めるという事もあって、山の本を主に扱う本屋さんが結構登場しております。

「本屋のトートバッグ。」では、ユトレヒト書店の犬が描かれたトートが可愛い。

「ひと夏のブックショップ『ポパイ』開店!」では14人の著名人に本を選んでもらっているんだけど、吉田豪さんのチョイスに廣済堂文庫のやたら目を引く山城新伍「おこりんぼ、さびしんぼ」、勝新太郎「俺、勝新太郎」が紹介されてるんだな。今書店で買えるギラッギラのタレント本2冊を入れてきたのでニヤニヤしてしまった。

「神保町パーフェクトガイド」では本屋さんをはじめとする厳選の63店を紹介。

それにしてもだ、堀さんの描く神保町のイラストの芳賀書店目立ちすぎ!!そこ、強調しちゃいけないから!!

「君の街から、本屋が消えたら大変だ!」では6人の本屋の店主に本屋とはどんな場所なのかについて話を聞いている。ホホホ座の山下さんが話している「本屋というのは公園やと思っている」というのがしっくりきた。どんな人でも受け入れる”場”という意味でしっくりくるんだ。

最後は「本屋のブックシェルフ。」では本屋さんで販売されている本棚を紹介。

佇まいが可愛らしいね。

 

(燃え尽きたのでつづく)