某月某日!!

日常のこと。音楽、本、散歩のことなど

雑誌のこと

秋遠し。

 

ども、コバチヨです。

 

■今月のポパイ(承前)

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「君の街から本屋が消えたら大変だ!」特集のつづきです。

 

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前回は、特集の事について書いたのだけど、結構端折っていて、中条あやみさんのページを思いっきり飛ばしていたのに気づいた。

 

125ページから始まるファッションページは、メゾン・マルジェラのページ以外はひげ面に合うスタイリングを提案している。

今年の秋冬のトレンドを踏襲したスタイリングだったのだけど、タキシードにしても、ボトムスのデザインが様々でワイドで履くのか、アンクルパンツで履くのかなど選ぶのが楽しいのかもしれないね。また、セーターは柄の入ったものが久々に来るんだろうか?とか、これからの季節がとても楽しみだ。

 

最後にユニクロのページがあるんだけど、今月号の特集はもしかして、4月に休刊してしまった「考える人」を偲ぶ特集だったのか?「考える人」は創刊当初からユニクロがバックアップをしていた雑誌だったし、特集テーマを通して、いろんな本が読みたくなるような本屋のような雑誌だったからだ。おまけに連載が面白く、単行本化するとそれを買って読んだという人も少なくは無いのではないか?(脱線)

 

www.shinchosha.co.jp

 

連載だけど、コムアイさんの対談のお相手が音楽プロデューサーでシンガーの小袋成彬さん。”今は弔いの作業をしている”とか、”夢とか聞かれたらくたばれと思う”など発言がいちいちカッコよく自分もいつか使ってみたい。まぁ、弔いの作業というのは近い将来毎年のように言うようになると思うけれども。(年が年だし、自分の事ではなく他人に対してになるだろうが)

 

坂口恭平さんのポパイ大学では、去年の震災の影響で建物を解体した跡地を期間限定で坂口さんがデザインし活用することになった経緯について書いている。

 

本と映画のはなし。は講談師・神田松之丞さんが登場。取り上げられている本とか映画が世代ど真ん中でとても懐かしい。『スラムダンク』と『海が聞こえる』に関してはリアルタイムで雑誌で連載読んでいるので物凄い懐かしく感じる。

『海が聞こえる』はアニメージュで連載されていたんだけど、たしか宮崎駿さんの『風の谷のナウシカ』の連載が中断されたのと入れ替わるように始まったのか?

(『風の谷のナウシカ』が連載漫画だった事を知る同世代はあんまりいないんだよな)

 

音楽のこと。は女優の吉岡里帆さん。大橋トリオハナレグミくるりと、ほっこり系男性ボーカルのCD3枚を選んでいたり、最近は家具屋めぐりをしているとか、可愛いし、いい趣味してるし、最高だなと思いました。

 

popeye notesでは連載でおなじみの山本康一郎さんのブランド「スタイリスト私物」のラインナップが紹介されている。シンプルそうで実は曲者なのがいい。猫の毛がつかないグラミチパンツとか、猫を飼っている人であれば気になって仕方がないだろうな。

 

待ち伏せは来月まで待っては、昭和50年代生まれがイメージする”昔のサブカル”観をそのまんま出してきていて笑ってしまった。ポップじゃなくて重苦しいイメージを抱きがち。

 

来月号は「オールドファッション。」(ドーナツじゃない方)です。

雑誌のこと

世の中には、ガラケーしか持たせられない人もいるんだな。

 

ども、コバチヨです。

 

ま、自分ですけどね。

 

■今月のポパイ

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「君の街から、本屋が消えたら大変だ!」特集です。

 

本を買う時はなるべく街の本屋さんや古本屋で買うようにしている。

新刊本屋では新刊の文庫棚と新書棚をチェックし、気になるものは早めに買うようにしている。売れないとすぐ返品されてしまうから。ベストセラーじゃない本というのは街の大きな本屋の場合、一期一会の場だったりするんだ。

古本屋では店先の棚に並んでいる100円均一の本や値下げされた本、絶版した本をチェックしている。あんまり中身は見ないで買いがち。

ブックオフもチェックするんだけど、値段が高いなと思いつつも、少し前に売れていた本を買う傾向がある。以前だったら、2000円位の講談社文芸文庫が108円コーナーにあったりミラクルがあったりもしたけど、そんな事も無くなって久しい。また、若い頃、新刊でバカ売れしていた池上彰さんの本が108円で買える時代になったのは感慨深いものがあります。

アマゾンで買うという選択肢もあるけれど、どんなに本屋さん古本屋さんに足繁く通っても全然見つからないここ数年で絶版になった本だとか、本屋の在庫が無く本屋で注文しなくてはいけない場合という事にしている。

ただ、その場合はなぜだかわからないのだけれども、敗北感を感じながら宅配業者の人から本を受け取る事になるので、極力したくない。

どうしても欲しい本は自分で探して買いたいものなのだ。

自分で見つけて買ったという体験が”思入れのある本”というのを作るものであるし、その本を買ったお店を覚える機会にもなるからだ。

 

というわけで、特集の事を書かなくちゃ。

片岡義男さんの「ブックストアで待ち合わせ」という文章から特集が始まる。

そういえば、何年か前に居酒屋の帰りに酩酊した状態で(つくづくろくでもない奴だ)ブックオフに寄り、片岡さんの本の状態が良かったので赤い背表紙の3冊ばかりジャケ買いして帰った事がある。

アメリカ映画なんかを沢山見ている人なら、片岡さんの描く若者たちの青春模様が素敵なものとして映ったのかもしれないけれど、自分の場合、映画というと古いチャンバラ映画だとか任侠物ばかり見ていた自分としてはあんまりピンと来なかったのが悔やまれる。。。

「僕の好きな本屋。」では著名人に好きな本屋さんの話を聞いている。

若い時期に通っていた本屋がいくつか出てくるのでジワジワ来ます。松尾スズキさんの写真を見て「紀伊國屋だー!」と一瞬で分かってしまった位。

「いい本屋には”クセ”がある。」では日本国外の様々な”クセ”のある本屋が紹介されている。中でも個人的には松本城をかたどった3・青翰堂書店が圧巻。

「本屋のブックカバー。」では素敵なブックカバーが8枚紹介されています。

「本屋の好きな本屋。」では人気のお店11店の店主に好きな本屋を教えてもらっている。新刊書店もあれば古書店もあるし、規模もいろいろだな。まぁ、欲しいジャンルの本を見るのか、それともジャンル関係なく沢山の本を見るのかで分かれるもんな。

「BOOKPACKING」ではザックを背負って本探しの旅をしているのだけど、最初に登場する杣ブックスだけど、山の上に本屋さんがあるって素敵やん。おまけにゲリラ的にお店を出すって、本との出会いにも運命を感じるけど、山の上という事でますます運命を感じてしまうよ。ザックを背負って本を探し求めるという事もあって、山の本を主に扱う本屋さんが結構登場しております。

「本屋のトートバッグ。」では、ユトレヒト書店の犬が描かれたトートが可愛い。

「ひと夏のブックショップ『ポパイ』開店!」では14人の著名人に本を選んでもらっているんだけど、吉田豪さんのチョイスに廣済堂文庫のやたら目を引く山城新伍「おこりんぼ、さびしんぼ」、勝新太郎「俺、勝新太郎」が紹介されてるんだな。今書店で買えるギラッギラのタレント本2冊を入れてきたのでニヤニヤしてしまった。

「神保町パーフェクトガイド」では本屋さんをはじめとする厳選の63店を紹介。

それにしてもだ、堀さんの描く神保町のイラストの芳賀書店目立ちすぎ!!そこ、強調しちゃいけないから!!

「君の街から、本屋が消えたら大変だ!」では6人の本屋の店主に本屋とはどんな場所なのかについて話を聞いている。ホホホ座の山下さんが話している「本屋というのは公園やと思っている」というのがしっくりきた。どんな人でも受け入れる”場”という意味でしっくりくるんだ。

最後は「本屋のブックシェルフ。」では本屋さんで販売されている本棚を紹介。

佇まいが可愛らしいね。

 

(燃え尽きたのでつづく) 

8月半ばの雑記

山の日なのに雨ってお天道様もひどいもんだよ。

 

ども、コバチヨです。

 

昨日はバイトで散々な目に遭ったので、夜にアルコール度数8%の缶チューハイですっかり酩酊し眠ってしまい、深夜につけっぱなしのラジオから坂本九さんの曲が流れて時計を見ると夜中の3時台で、寝落ちしたことに気づいて更に落ち込んでいる始末。

坂本九さんの「レッツキッス」という歌があるんだけど、永六輔さんが作詩をしていて、歌の途中、坂本さんが体操のお兄さんよろしく踊りのステップ動作を指示する部分があることを初めて知ったのだった。まぁ、「ジェンガ」というダンスの歌を日本語の歌詞にすり替えたものだからなんだろうけれども。

そんなわけで、昨日家に帰る前に買っておいたポパイの本屋特集もろくに読まずに寝ていたってわけだ。朝ぼちぼち読んだのだけど、いろんな雑誌で取り上げられた書店がほぼまとめられていて愛蔵版みたいな特集で恐れ入りました。読み進めていこ。

 

グダグダってことなのです。

8月最初の雑記

時間を無駄遣いするのは得意。

 

ども、コバチヨです。

 

■8月上旬の近況

 

若い時分だったら、夏の思い出作りにも力が入ったかもしれないが、自分のような色々あきらめてしまった人間の場合、1日1日をやり過ごすくらいしかできやしないので、基本通常営業モードで行こうと思います。ただ、バイトでまとまった休みを貰えたので、その時はせめて写ルンです24枚のフィルム全部を使い切るべく、一人でどこかをうろうろできたらと思う。ただ、休みと言っても自分の事だからハメは外せないし、どこかへ行っても自分のペースでやるしかないので、通常営業になるしかないのかな。

そのくせ家族が時間があんまり無い人なのに無理やり大人の青春をエンジョイしてるんだけど、まぁ、自分には人付き合いの能力があんまりないので、一人で楽しくやろうと思います。トホホホ。。。

 

音楽は聴きたいものが何枚かあるんだけど、ここんところは矢沢永吉さんの80年代のベストをよく聴いている始末で、これが聴いていて気持ちいいのなんの、当時の流行を踏まえつつ、ロックの要素も入れているには入れているんだろうけれど、AOR要素の強い楽曲のコーラスワークなど気持ちがいいんだよ。ロケンロールの豪快さとは完全に別物の爽快感があるんだよね。

ちなみに、当時の永ちゃんと一緒に音楽を作っていた人達はニコレット・ラーソンの楽曲にも携わっているってブックオフで買ったディスクガイドに書いてあったよ。

(前の持ち主が聴いて良かったアルバムに悉く赤丸付けてあったな)

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こっちはヨット・ロック界隈ではクラシックス化してる曲みたいだけど

 

他だと、たまたまyoutubeで見た動画でThe Rah Bandの楽曲が良くて気になっている。

このバンドの首謀者はビートルズのアルバム「let it be」の収録曲のストリングスアレンジだったり、ジグソーの「スカイハイ」のストリングスを担当したリチャード・アンソニー・ヒューストンさんという人なんだそうで、下の楽曲を歌っているのは奥さん。

現在もThe Rah Bandは活動中なんだそうだ。

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こんなポップな楽曲もあるけど、シカゴの有名DJにプレイされるようなブギーものの名曲も出していて曲者感半端ないな。今頃知るとか遅すぎやしないか?自分。

欲しいアルバムがあるので入手したら書きたい。

 

 

他だと、なんとなくだけど、気力を振り絞って夏の鎌倉行きたい。。。

鎌倉というと、いつも小田急江ノ島駅を降り、あの狭い歩道を歩いて稲村ケ崎由比ガ浜と歩いたり、大船からこれもまた狭い歩道を車がビュンビュン走る中歩いて鎌倉へと向かうんだけど、素直に鎌倉駅まで電車に乗って若宮大路を歩いて由比ガ浜に行きたいもんだ。鎌倉の夏の賑わいを神奈川県に引っ越してきて全くと言っていいほど知らないのだよね。

 

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音楽のこと

今日中に図書館にたどりつけるのか?

 

ども、コバチヨです。

 

■この頃聴いているもの

 

前にカシーフさんが参加している楽曲を探していると書いたのだけど、その中で何回も繰り返し聞いているものから2枚。カシーフさん自身の一枚目「blue songs」はここ2か月くらい何回も何回も聞いているんだけど、実演ライブは難しいのかな?

 

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〇LUVRAW+BTB/ヨコハマ・シティ・ブリーズ

ヨコハマ・シティ・ブリーズ

ヨコハマ・シティ・ブリーズ

 

 今では解散してしまったけれど、トーク・ボックス弾きの二人組ユニットの一枚目。

シティ・ポップ・ブームが何年も続いていますが、00年代のシティ・ポップというと、流線形をはじめとするティン・パン・アレイのフォロワー的な、ブラックミュージックの要素のある楽曲なのに、歌謡曲の文脈で折り目正しく演奏してしまうようなバンドサウンドを聴かせるものが結構出ていたと思うのですが、00年代中盤以降ジワジワと盛り上がっていたディスコ・ブギーリバイバルの要素を盛り込んで、10年代のシティ・ポップをアップデートさせてしまった人たちだったんじゃないかと思っています。

1曲目の「on the way now」の冒頭のドラムに痺れてしまうんだよな。

 

一十三十一/DIVE

 

CITY DIVE

CITY DIVE

 

 一十三十一さんのビルボードレコーズ移籍第一弾のアルバムです。

流線形のクニモンド瀧口さんが製作に関わっているものの、ドリアンさん、カシーフさんも製作に関わっているのが上手くハマったのか、流線形のような1970年代後半のシティ・ポップ感があまり感じられない、1980年代前半のリゾート感のあるアルバムになっております。

なんとなくだけど、佐藤博さんの「AWAKENING」とV.A「SEASIDE LOVERS」の空気感を2012年らしくアップデートさせたというのか。。。

 

アウェイクニング

アウェイクニング

 

 

 

SEASIDE LOVERS

SEASIDE LOVERS

 

 この2枚の佐藤さんの楽曲を聴くと、打ち込みと生楽器のバランスが今の気分と合致している気がします。打ち込みといっても音数が沢山というわけでもないし。

 

youtubeでよく見てるもの

 

世間で”サチモスぽいやつ”と一蹴されそうな楽曲を聴いてしまいがち。トホホ。。。

 

cero/陸の上の晩餐JPL.ver

ceroは2年前に出た最新作が分かりやすかった事もあって、次作を作るのは大変な作業になるかもしれないが、たとえブラックミュージック的なアプローチからガラっと変わって、細野晴臣さんの「omni sight seeing」のようなアルバムを出したとしても気にしない。高城さんの紡ぎだす物語にふさわしい音楽を作ってくれたら。気長に待ちます。

 

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〇Alfred Beach Sandal+STUTS/horizon

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ミツメ・nakayaanのベースに打ちひしがれる1曲。

無骨なベースと、STUTSのリズム感の良さが発揮されるトラックによって、本当ならびしょびしょな位のメロウな楽曲に仕上がってしまうところを、カラっと乾いた感じに仕上げてくるのには恐れ入りました。

 

この2曲を並べたかったんだよ!!

 

〇Mano Brown/Flor do Gueto

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ブラジルでこんなアルバムが出ていたのを某通販サイトで知りましたよ。youtubeで全曲試聴できます。2017年に本気に作られたブギーのアルバムが出ていようとは思いもよらなかったです。ブラジル、恐るべし!

 

そうじゃない楽曲だと、思い出野郎Aチームの新作から7インチが切られたやつ。

思い出野郎Aチームというと、ボーカルの声が個性的なので、そればっかり言及されがちだけど、歌がいい。それはカクバリズムの先輩バンド・片思いにも言える。角張社長って、バンドを見つけてくるの上手いと思う。

 

〇思い出野郎Aチーム/ダンスには間に合う

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新作のジャケットはカクバリズムとゆかりのありすぎる写真家・平野太呂さんが担当するみたいだ。

夜のすべて

夜のすべて

 

 

とまぁ、そんな感じなのです。

雑誌のこと

ユニクロはもう秋。

 

ども、コバチヨです。

 

本日二本目。

ポパイの次にこれを持ってくるんかーい!

■スペクテイター39号 特集「パンクマガジン『JAM』の神話」

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大好きな本に、末井昭さんの「素敵なダイナマイトスキャンダル」という本があるんだけど、衝撃的な冒頭のエピソードも凄まじいが、中盤以降に記される、末井さんが作った雑誌「ニューセルフ」、「ウィークエンドスーパー」、「写真時代」の事が記されており、執筆当時(1982年頃)の軽い雰囲気もありつつ、エロ本というフォーマットでどこまで遊べるのかという実験室のような、不真面目なのか真面目なのかよくわからない不思議なノリがとても伝わってくるからだ。

末井さんも

あくまでも専門誌でありながら、なんだか分からないものが好きなのだ

 と記していたけれど、そうでなければエロ本とそんなに縁もない人たち(嵐山光三郎だとか赤瀬川源平平岡正明など)が集まってこないだろうに。まぁ、末井さんの人を寄せ付ける磁力が強かったのもあったんだろうけどさ。

 

 

素敵なダイナマイトスキャンダル (ちくま文庫)

素敵なダイナマイトスキャンダル (ちくま文庫)

 

 

そんなエロ本という専門誌でありながら、なんだか分からないものが当時、幾つか発行されていたのだけど、伝説とは言われ続けたものの、どんな雑誌だったのかよくわからないまんまだった「JAM」の特集が組まれたのだから驚いた。

エロ本といっても、書店では売っておらず、自販機で購入するエロ本なのだ。それじゃ、読者の数もかなり限られるだろうに、伝説と言われ続けても、全貌はそう簡単に明らかにはならないだろうなと思ったよ。

 

自分が浪人時代に毎月購読していた漫画雑誌「ガロ」にも、高杉弾さんをはじめとして、「JAM」に関わっていた人達が何らかの形で紙面に登場していたし、気にはなっていたのだけど、20年後、まさかのスペクテイターで特集されるとは思いもよらなかったよ。しかも、「JAM」とその後継誌「HEAVEN」に執筆していた山崎晴美さんが当時、それぞれの雑誌で連載していた『X人名辞典』の3回目が掲載されていたり、当時の紙面を抜粋し再録しているし、「JAM」という雑誌がどんな雑誌だったのかを掴むにはうってつけの特集なんだろうな。

それにしても、90年代中盤から終わりにかけて不思議な雑誌というのが幾つもあったけれども、「JAM」に比べたら全然上品だし、こじんまりとまとまっていたのだなと読んでて思ったよ。

「JAM」は、たまたま路上に捨てられていた雑誌の見開きのグラビアページに感動した高杉弾さんが、その写真を撮った人と会いたいがために出版社に行ったら、出版社の社長にいきなり、雑誌の紙面づくりをして欲しいと言われたことがきっかけだというから、昔はいつだっておそろしいもんだよ。

今は社会にお金がどんどん回らなくなって減っていくサイクルに入って久しいし、表現の自由も実はそんなに自由じゃないのか、自由な誌面作りをしようものなら、原点に戻ってガリ版刷りをして、独自のルートで流通させるしか術の無いような規制が多い時代だから今こんな雑誌を作ろうにも困難だろうけどね。

 

とにかくまぁ、乱暴な感想だけど、めちゃくちゃ面白かった。

 

雑誌のこと

笹塚と竹ノ塚がごっちゃになる事がある。

 

ども、コバチヨです。

 

■今月のポパイ

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久々のカレー特集&ハードボイルド特集です。

 

昼に外食をするというと、いつもラーメンかカレーか立ち食いソバと決めているので、誰かから「ランチ行こうよ」と言われるといつも戸惑ってしまう。

複数の事を並行して行う事が苦手な自分としては、食事をしながら会話する事が苦手で、話をすると食事ができないし、食事をすると話ができないので、食事をゆっくり取る前提の”ランチ”はあまりしたくなかったりする。食事は食事で黙々と食べたいし、会話は会話でしたいのだ。

おまけに、誰かと会食すると全然食べられなくて、気が付くと、周りの人が食事を食べ終えていて、「いいよ、ゆっくり食べな」と言われてしまう。それもランチが苦手な理由だったりする。

きっと、昼に外食をする選択肢がラーメンとカレーと立ち食いソバになってしまうあたりも、そういう理由からなのかもしれない。

それらの店のつくりはほとんど、料理が出されると即、料理と対峙するモードになりやすい空間になっている店が多いし、黙々と食べることを推奨しているお店が多いからね。会話をしながら食事しなくていいのが自分にはいいんだ。

 

というわけで、カレー特集の事を書いていくのだけど、4年ぶりだったのか!

『世界のカレーをおさらい。』では、特集で紹介されるお店のインデックス兼ジャンル分けページとして機能しており、ただページをめくって楽しむだけではなく、ガイドにもなるんだという編集部の特集への自信が感じられます。

『カレーニューウェイブ』では19軒の新店を紹介している。

そういえば、前回のカレー特集も未だに捨てられず手元に残してあるんだけど、この4年の間に表紙の絵を描いた安西水丸さんはもう、この世からいなくなってしまったが、安西さんの描いた絵だとか本はずっと残るんだ。

特集の最初を飾るのは、「仕事とは?」特集に登場した須田竜さんのお店「ダバ★クニタチ」だ。「仕事とは?」特集の時は錦糸町南インド料理店「ヴェヌス」で修行中だった須田竜さんがオープンさせたお店で、店内には前回のカレー特集のイラストが壁に飾られている。なんていい話なんだろう。

新店で目を引いたのは「ピピネラ」の”スリランカプレート”。4種のカレーとライスの盛られたお皿にスパイスで味付けしたアジがどーんと乗っているんだけど、カレーに魚ドーンって斬新。

『名店、ここはうまい。』は11ジャンル37店を紹介。最初にミールスを出す店を紹介しているんだけど、ミールスって、なんでご馳走感がするんだろう?料理を出されると、嬉しくなっちゃうんだよ。

次は、カツカレーのお店が紹介されているんだけど、現在我が家ではカツカレー論争が巻き起こっており、カツカレーはアリかナシかを日々家族と酒で酩酊しながら議論してるんだけど(不毛すぎるだろ)、家族がカツカレーを認めてくれないのが本当に悔しい!カツカレーのサクサク感とカレーが口の中で混ざり合うのが旨いのに!なんでわかってくれないんだ!そして付け合わせの千切りキャベツの爽快感もたまらないというのに!(愚痴)

『ただいま欧風カレー。』だけど、あこがれの「洋食煉瓦亭」のカレーライスがおいしそうで仕方がない。銀座というと、今では外国人観光客が多い街になってしまっているが、子供の頃からの「銀座=高給取りが買い物する街」という既成概念が全然消えないせいか、銀座ではほとんど外食しなかった記憶がある。平日も人が多いけれど、週末は場外馬券場がオープンしていて、平日より更に人でごった返しているのがダメだっな。(脱線)

まぁ、たかがカレーだとは言うけれど、奥が深すぎるな。。。

『今昔、”好きなカレー”物語』は9人の有名人に、定番と最近ハマっている店を紹介してもらっている。

ダルバートを求めてカトマンズへ。』はネパールのカトマンズで、ネパールの家庭料理”ダルバート”を食べる旅の記録が載っている。ご飯山盛りなのが、おふくろの味って感じがするね。ただ、海外に出かけると、水との相性の問題があるからなー。

『カレーはミステリー。』ではカレーに関する7つの謎。

「もやもやさまぁず」で出演者たちが昼食で入った「サリサリカレー」が紹介されていた。店内の客席を陣取っていた奥さんはさすがに登場しなかったか。。。

『面探偵がゆく。カレーはライスだけじゃない。』では15軒のカレーを面で食す店を紹介し、3軒のカレーパンの店を紹介している。

それにしても、上野公園にある「東照宮第一売店」に”カレーそうめん”なるメニューがあるとは思いもよらなかった。フォークとスプーンで食べる感じ、お上品な感じがして好感が持てますなぁ~。

『なぜかうまい、そして落ち着く。孤独のカレー』は渋いラインナップが揃ってます。「松屋」のカレーは少しさらっとしていてスパイシーで好きです。牛丼屋だけど、自分の中ではカレースタンドのような感覚で入ってしまう位。

レトルトカレーをめぐる冒険。』では、かせきさいだぁさんがおすすめする14個のレトルトカレーを紹介している。自分が普段通っている激安スーパーでもレトルトカレーのラインナップが以前に比べて充実してきたとはいえ、レトルトカレーを買いに行くのは高級スーパーになりがちなのは、大手スパイスメーカーの力があんまり及んでいないからです。だけど、ヱスビー食品が出している”噂の名店シリーズ”の再現具合にはいつもカレーライスを前にひれ伏してしまうものがあります。

レトルトカレー食べるときはなぜか成城石井とか行ってしまいがちです。

『神田・神保町カレーカード大全』は神保町のカレー屋さんを紹介しているけれど、最初にエチオピアを出してくるあたり、お腹がすくじゃないかー。写真を見ただけで悶絶してしまう。

 

夏の夜のハードボイルド特集では、いきなり作家の矢作俊彦さんに”ハードボイルドとは何か?”について話を聞いている。

だけど、ハードボイルド小説というと、古本屋の100円コーナーに並べられた松田優作さんが表紙になってる大藪春彦さんの「野獣死すべし」しか読んだことがないし、実はほとんどハードボイルド小説がどんなものなのかわからないので、ピンとこないのが悔しい。ただ、久々にBOSEさん、せきしろさんの「シティボーイならこうするね!」対談の最新版が載っているのが嬉しい。おまけにバッファロー五郎Aさんもいるではないか!!完全にハードボイルドを茶化しにかかってきやがった。Aさんの話していたハードボイルドな外食をするのにふさわしい店=一蘭はえらい笑いました。

『お別れの前に一杯ンギムレットを。』では衝撃の事実を知ることに。日本ではローズ社のライムジュースが輸入できないから、本物のギムレットが飲めないんだってさ。

まぁ、ハードボイルド気取ってギムレット飲んでる人がいたらショックだわね。

 

そこからのファッションフォトページなんだけど、ルイ・ヴィトンのページでは、巷で噂のヴィトン×シュープリームコラボの商品を使われています。それにしてもシュープリームの投げかけにヴィトンもよく乗ったもんだなぁ~、素敵。ああ、バルマカーンコートの形の美しさよ。

連載だけど、コムアイさんの対談ページに宇川直宏さんが登場。宇川さんのTシャツのインパクトすごいな。どこで売ってるんだ?宇川さん、コムアイさんを絶賛してます。

坂口恭平さんの連載は、現在の調子がすこぶるいいという近況なのかな?

平野多呂さんの「ボクと後輩」では、少し前に話題になった15歳の焙煎家・岩野響さんが登場している。

15歳にして自分の道を決めて独学しながらも、商売をし、将来のビジョンも決めているんだからおそるべし10代だ。これは、自分の事をよく理解しているからできることで、ほとんどの15歳は”人間”という、そこらの動物よりも”ちょっと賢い動物”として日々をやり過ごしている時期だというのに、尊敬してしまう。

 

来月号は「特集・君の街から、本屋が消えたら大変だ!」です。